投資

初心者向け:株式投資の始め方

株式投資を始める前に知っておきたい基礎知識と、リスクを抑えた投資方法について解説します。

mfaq編集部
5 min read

「株式投資に興味はあるけど、何から始めればいいかわからない」「損をするのが怖い」そんな不安を抱えている方は多いはずです。確かに株式投資にはリスクがありますが、正しい知識と方法を身につければ、初心者でも安全に始めることができます。本記事では、株式投資の基礎知識から実践的な始め方まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。

株式投資とは何か

基本的な仕組み

株式投資とは、企業が発行する株式を購入し、その企業の一部オーナーになることです。株主になると以下の権利を得られます:

  1. 議決権:株主総会での投票権
  2. 配当を受ける権利:企業の利益の一部を受け取る
  3. 残余財産分配請求権:会社清算時の財産分配を受ける権利

株式投資で利益を得る2つの方法

1. キャピタルゲイン(売却益)

  • 株価が上昇したときに売却して得られる利益
  • 例:1,000円で買った株を1,500円で売却→500円の利益

2. インカムゲイン(配当金)

  • 企業が株主に分配する利益
  • 例:1株あたり年間30円の配当→100株保有で年間3,000円

株式投資を始める前の準備

1. 投資の目的を明確にする

質問リスト:

  • なぜ投資を始めたいのか?
  • いつまでにいくら増やしたいのか?
  • どの程度のリスクなら許容できるか?

目的が明確になることで、適切な投資戦略を立てられます。

2. 生活防衛資金を確保する

株式投資は必ず余裕資金で行いましょう。最低でも生活費の3〜6ヶ月分は預金として確保しておくことが重要です。

3. 基礎知識を身につける

最低限知っておくべき用語:

  • PER(株価収益率):株価が割安か割高かを判断する指標
  • PBR(株価純資産倍率):企業の資産価値に対する株価の水準
  • 配当利回り:株価に対する年間配当金の割合
  • 時価総額:企業の規模を表す指標

証券口座の開設方法

ネット証券がおすすめの理由

  1. 手数料が安い:対面証券の10分の1以下
  2. 24時間取引可能:スマホでいつでも注文
  3. 情報が豊富:無料で企業分析ツールが使える

主要ネット証券の比較

SBI証券

  • 国内株式個人取引シェアNo.1
  • 米国株取扱い銘柄数が豊富
  • 1日100万円まで手数料無料

楽天証券

  • 楽天ポイントで投資可能
  • 投資信託の取扱い本数が多い
  • 楽天銀行との連携でお得

マネックス証券

  • 米国株に強い
  • 銘柄分析ツールが充実
  • IPO抽選が完全平等

口座開設の流れ

  1. オンラインで申し込み(約10分)
  2. 本人確認書類のアップロード
  3. 審査(1〜3営業日)
  4. ログイン情報の受け取り
  5. 入金して取引開始

初心者におすすめの投資方法

1. インデックス投資

特徴:

  • 日経平均やTOPIXなどの指数に連動
  • 個別銘柄選びが不要
  • リスク分散が自動的にできる

おすすめETF:

  • 日経225連動型ETF
  • TOPIX連動型ETF
  • 米国S&P500連動型ETF

2. 高配当株投資

特徴:

  • 定期的な配当収入が期待できる
  • 株価変動の影響を受けにくい
  • 長期保有に適している

高配当株の選び方:

  • 配当利回り3%以上
  • 過去5年以上連続増配
  • 自己資本比率40%以上

3. 積立投資(ドルコスト平均法)

特徴:

  • 毎月一定額を投資
  • 高値掴みのリスクを軽減
  • 感情に左右されない

実践例:

毎月3万円を日経平均ETFに投資

  • 株価が高い月:少ない口数を購入
  • 株価が安い月:多い口数を購入

→ 平均取得単価を抑えられる

銘柄選びの基本ポイント

1. 身近な企業から始める

自分が普段使っている商品やサービスを提供している企業は、ビジネスモデルが理解しやすく、投資判断がしやすいです。

2. 財務健全性をチェック

確認ポイント:

  • 売上高:過去3年間増加傾向か
  • 営業利益率:10%以上が理想
  • 自己資本比率:30%以上
  • 有利子負債:減少傾向か

3. 割安性を判断

PERの目安:

  • 15倍未満:割安
  • 15〜25倍:適正
  • 25倍超:割高

ただし、業界によって水準が異なるため、同業他社と比較することが重要です。

リスク管理の鉄則

1. 分散投資を心がける

「卵を一つのかごに盛るな」という格言通り、複数の銘柄に分散投資しましょう。

分散の方法:

  • 業種の分散(IT、食品、医薬品など)
  • 地域の分散(国内株、米国株など)
  • 時間の分散(積立投資)

2. 損切りルールを決める

基本ルール例:

  • 購入価格から10%下落したら売却
  • 決算が2期連続赤字なら売却

感情に流されず、機械的に実行することが大切です。

3. 投資日記をつける

記録内容:

  • 購入理由
  • 目標株価
  • 売却条件
  • 結果と反省点

振り返ることで、投資スキルが向上します。

よくある初心者の失敗と対策

失敗1:短期間で大きな利益を狙う

対策: 最低3年以上の長期投資を前提に考える

失敗2:暴落時にパニック売り

対策: 暴落は買い増しのチャンスと考える

失敗3:人気銘柄に飛びつく

対策: 自分で企業分析をしてから投資する

失敗4:含み損を放置する

対策: 損切りルールを守る

税金の基礎知識

株式投資の利益には約20%の税金がかかります。

税金の種類:

  • 譲渡益税:売却益の20.315%
  • 配当税:配当金の20.315%

節税方法:

  • NISA口座の活用(年間120万円まで非課税)
  • 損益通算(損失と利益を相殺)
  • 繰越控除(損失を3年間繰り越し)

まとめ:小さく始めて大きく育てる

株式投資は決して難しいものではありません。大切なのは、基礎知識を身につけ、自分のペースで少しずつ経験を積むことです。

今すぐできる3つのステップ:

  1. 証券口座を開設する
  2. 1万円から始めてみる
  3. 投資の勉強を継続する

最初は少額から始め、慣れてきたら徐々に投資額を増やしていきましょう。時間をかけて学び、実践することで、必ず投資スキルは向上します。あなたの資産形成の第一歩を、今日から始めてみませんか。